column1 of 贄田建築設計事務所

【設計監理】

 お客様からのお問い合わせの中に「設計料はいくらですか」と最初に質問されることがあります。
弊事務所の設計監理料は明確にし、ホームページでも載せています。

新築の場合、工事費が3,000万円までは12%とし、工事費が上がっていくと設計監理料の利率は下がっていくことを説明し、

例えば木造2階建て住宅で延べ面積が30坪とした場合
工事費は30坪×75万円/坪=2,250万円となり、
設計監理料は2,250万円×12%=270万円となります。
(この中には、構造設計料、設備設計料、交通費が含まれます。)

と回答すると、高いと思ったのかその後の返信がなくなります。

設計と施工を一括で行う会社の場合、設計料が低いことがあるからそこと比較しているのかもしれないが、この場合、設計
と確認申請提出までの設計と設計監理とでは業務内容、携わる期間が違うので比較することができないと思っています。

設計監理とは設計図面の作成をして、施主の代理で各種申請書類を提出し、施工業者の選定を行い、現場が始まると施主
の代わりに第三者の目で工事の進捗状況を確認していきます。

現場を訪れる頻度としては着工から上棟までは配置の確認や配筋検査くらいでそれほど現場に行く機会はありませんが、
上棟から引渡しまでは月に3~4回現場で定例打合せを行い、そのうちの1回は施主にも現場に来ていただき一緒に現場で
進捗を見てもらってます。

現場では施工業者が図面通り工事をしているのかチェックをし、図面では読み取ることが出来ない細かい納まりなどの打合せ
をし、工程通り進んでいるかを確認していきます。

お客様と最初にお会いしてお話をうかがうところから家が完成して引渡しまでの期間としては約1年掛かるので携わる期間と
業務内容を考えると設計監理料は決して高いとは思いませんが、一般的な心理としては工事費とは自分の家の為に支払う
ことになので高くても納得できるが、設計監理料は他人に支払うので少しでも安くすませたいと思うのが普通ですが、いい家
を造るには監理をしっかりしていかないといけません。

設計料や設計監理料で判断するにしてもその中には構造設計料や交通費が含まれているのか、現場にはどのくらいの頻度
で来るのかなどきちんと内訳を確認してから判断して頂きたいと思います。