【コンセンプト(その1)】
設計する上で4つのコンセプトをもとにプランの検討をおこない提案しています。
一つ目のコンセンプトは「明るい」です。
家を設計する上では当たり前のことですが、いかに効率よく明かりを取り込むのかが重要だと考えています。
敷地状況から建物の配置を検討し、光を効率よく取り込める箇所に窓を設けるようにしております。
外からの視線が気になるのであれば中庭や坪庭を設けて光井戸としたり、天窓やハイサイド窓を設けることで解決できることなどいろいろなご要望に合せてご提案させて頂いております。
単純に窓の数を増やしたり、大きくしたりしても提案のプランより明るくなるとは限らず、コストばかりが上がっていきますが図面を見ていると窓をつけたほうがいいのではとか本当に明るいのかなどイメージできないので疑問を持たれることがあると思います。
そこで重要になってくるのが模型です。
「東金町の家」では、築40年の家をリフォームした物件ですが、1階のリビングが昼間でも電気をつけないと暗いので明るくしてほしいというご要望があり、敷地状況から壁に窓を設けても光を取り入れることが出来なかったので2階の床を撤去して天窓から光を取り入れるご提案をしたところ図面上ではひとつ部屋がなくなることへのデメリットの方が先行してしまい難色を示していましたが、模型を提示して天窓からの光の入り方をお見せしたところリビングが明るくなることのイメージが出来たので床を撤去する提案を受け入れて頂きました。
打合せでは模型を見ながらお互いに確認し合いながら設計を進めていきたいと思います。
二つ目のコンセプトは「広がる」です。
広がるとは視線が広がるという意味で間取りをうまく配置することで奥行きを造り、天井を高くすることで視線が抜けて狭い空間でも広がりがあるようにすることを考えています。
同じ面積、同じ畳数でも部屋の形が正方形と長方形では奥行きが異なりますので長方形の方が広く感じることがあります。
ただ部屋の形を長方形にするだけではなく、その場に居るときに広く感じることが重要であると考えています。
例えばキッチンを対面型としてダイニングやリビングを見ながら作業できるようにすることでキッチンからは奥行きのある空間を造り出します。
また、天井高さにメリハリを付けることで広がりのある空間を造りだすことも考えます。
寝室や納戸、洗面室、便所などはプライベートな空間については天井高さを抑えて、LDKの天井を高くしたり、一部を吹き抜けにすることで目線を変化させて広がりを演出します。
例えばリビングでソファに座っていて目の前のテレビを見ていても天井が高かったり吹き抜けていると広く感じることが出来ます。
狭い空間でも窮屈さを感じさせないように設計することを心がけて日々プランを考えております。
コラム4につづく